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 バルト三国の対ロシア恐怖心が不気味に増している。   NATO、とくに独と対立を深めるトランプ次期政権を不安視

久し振りに、宮崎正弘氏のメルマガからの転載です。


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成28年(2016)11月22日(火曜日)弐
         通算第5102号
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 バルト三国の対ロシア恐怖心が不気味に増している
  NATO、とくに独と対立を深めるトランプ次期政権を不安視
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 バルト三国は2004年にNATOに加盟し、同時にEUにはいり、そして2015年1月には仲良く「ユーロ」にも加盟して、すっかり先進国入りを果たした。
 北のエストニアには、国内にロシア人コミュニティがあり、モスクワを支援する声が次第に大きくなっている。

 タリンで人気のあるレストランで食事をしたが、壁画にキリストの降臨にかえてユーロが空から降りてきて、歓迎する司祭の手にはドル紙幣という構図があって、おもわず写真を撮った。
 それだけバルト三国のひとびとは西側のメンバーに戻れたことが幸せだったのだ。

 まんなかのラトビアには30万人のロシア人が居住し、人口比ではもっともロシア人比率が多く、しかも経済的には困窮したままだから、政権への不満も昂じている。首都のリガの高級住宅地だけが華やかである。
 このラトビアは「クリミアの二の舞」となることを最も恐れている。
ラトビアに残留する30万人のロシア人は年寄りが多く、しかも独立後、かれらには市民権が付与されておらず、別の意味で不安が昂じて、モスクワの圧力を期待するように風向きが変わっているからだ。

 南のリトアニアはナチスが上陸したクライペダがあり、西海岸の真ん前がカリニングラード(ロシアの飛び地)、軍事的脅威は去ったのではなく増大した。
 カリニングラードは「自然の空母」と言われ、ロシア軍は精鋭部隊を駐屯させている上に、最近は短距離ミサイル「イスカンダル」を多数配備した。カリニングラードの西側はポーランド、その先がドイツだ。

カリニングラードは「スワルキー・ギャップ」の典型と比喩される。
スワルキーとは、森と湖の地形の特性、つまりカリニングラードとポーランドとリトアニアの間が森と湖に蔽われ、その真ん中の海への出口がロシア軍がふさいでいるため、もし軍事対決のような状況となると、もっとも脆弱になることを意味する。

 バルト三国が不安を募らせた直接の事件は2014年、ロシアのクリミア編入だった。ロシア人住民の安全を保護するという名目で、電光石火の準軍事作戦と住民投票がプーチンによって仕組まれた。
 「明日の我が身」とうろたえた心理はよく理解できる。


 ▼スマホで選挙を行うIT先進国のエストニア

 エストニアは2011年の選挙をITで行って、みごとにロシアのハッカー軍団に妨害された。
2015年にはスマホの投票に厳重な保護装置を施したほどだった。

 2016年はバルト三国にとって悪夢のような年となった。英国のEU離脱、米国にNATOへの防衛分担を迫るトランプの当選。トランプの朋友と言われるニュート・キングリッチ(元下院議長。08年、12年の大統領予備選にも出馬)は、CBSのインタビューにこたえて「核兵器を前にバルト三国を守ると米国は誓約できないだろう。米国が守るに値するかどうかも疑わしい」と大胆で、敵対的は発言をしている。

 あの希望に満ちた時代は幻覚だったのか?
 2002年にブッシュ・ジュニア大統領はリトアニアの首都ビリュニスで演説し、「この国に敵対する国と米国は敵対するだろう」と発言し、二年後のNATO入りの準備をなした。バルト三国の民衆は歓呼の声にむせぶ。その米国がバルト三国の防衛に不熱心となったことに不安が噴出している。

 そうした状況下で、トランプが当選した。
2016年11月9日、バルト三国はトランプ当選に祝電をおくるとともに、現況の不安の解消、地域の安定を訴える文面とした。オバマ政権が約束したNATOの四千人増強という肩入れの約束を守ってくれること、安定化へ引き続きの関与を訴えた。
(以上)



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