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中国経済: 海外の買収案件が一斉に頓挫

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)12月28日(木曜日)弐
        通巻第5559号
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 海航集団(「フォーチューン500」の170位)、いよいよ窮地か
  ANZ銀行子会社、米ソフト企業など、海航集団の買収破談
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 海外の買収案件が一斉に頓挫した。
 フォーチューンの2017年「500社ランキング」で170位(前年は353位)の海航集団は、2000年に海南島・海口で設立された新興の航空会社だが、旅行業界に進出以後は、航空機リース、有名ホテルの買収を手がけて急成長してきた。

 出資者はいったい誰か? 背後に共産党の大物、それも反腐敗キャンペーンのトップだった王岐山一族との深い関係が取り沙汰されてきた。なにしろ世界各地で大型物件のM&Aを仕掛けて、その海外資産は2010年度時点でも3300億円(5兆6100億円)と評価されていた。

 しかし2017年6月頃から、強気の買収案件の殆どが借入金でまかなわれており、償還期限が迫る中で、フィナンスに「システマティックな問題」(英FT紙)が多いとされ、国際的なファンド筋が投資を引き上げ始めた。社債の金利が13%という異常な資金繰りに対して赤信号を灯したのだ。

 全世界に従業員70万人というマンマス企業であり、近年はフランクフルト空港運営会社の買収、ヒルトンホテルチェーンへの25%株主、ドイツ銀行の10%株主という、国際的な企業の大株主としても発言権を強めてきた。とくに中国との取引が多いドイツは、同集団を有望視してきた。

 関連の渤海リースは航空機リース世界五位のアボロンに買収攻勢を仕掛け、また香港の拝啓徳空港跡地40万平方フィートの買収(11億ドル)、NY高層ビル(65階建て)のパークアベニュービル(22億ドル)買収など、欧米の有望物件を次々と買収した。

その強引とも言えるM&Aによる急成長ぶりは、同じく中国の万達集団、復星集団、安邦保険などとともに世界の投資グループが注目した。

 12月6日、S&P社が「期限が近い借入金返済のための社債(3億ドル)」の発行に「投資不適格・以下」の格付け(つまり投資するな)と発表し、金融危機はいよいよ本物とされた。

 ニュージーランドのANZ銀行子会社の買収が頓挫した次に米国では12月11日、NY州地裁が、提訴されていた海航集団の買収失敗案件での株主集団訴訟を受理した。
 これは海航集団が、デジタルエンジニアリング企業のネステクノロジーと、ジャージーHDに買収を持ちかけたが失敗したため、被買収側の株主等が訴訟を起こした事案である。

 同集団の旅行部門トップは「流動性の危機はあるが、盲目的な部門売却はしない」として、噂のあるヒルトンホテルシェーンなどの売却情報を否定したが、国際金融界は、裏読みで同集団関連株の投げ売り、空売りの様相を呈しているようだ。
以上




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