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昨日、私の「英国のEU離脱」に続いて、ウオール・ストリート・ジャーナルの記事をご覧ください。

昨日、私は、「イギリスのEU 離脱は緊密な関係を持ってきた中国経済にどの様な影響を与えるか?」と題して投稿したが、
今日はウオール・ストリート・ジャーナルが「中国の欧州戦略に暗雲、英の存在感低下で」と題して記事を掲載した。
比較して読んで頂きたい。それによって、今後の中国の対日政策も読めてくるのではないだろうか?中国が自壊するのか、それとも、対外侵略するのか?それは何時頃になるのか?
ウオール・ストリート・ジャーナルからの転載です。


【上海】英国のキャメロン首相が3年前に訪中した際、中国の国家主義的な日刊紙「環球時報」はかつての帝国主義の大国をけなさずにはいられなかった。

 同紙は社説の中で、英国は「もはやいかなる種類の『大国』でもなく、観光や留学先としてふさわしい古い欧州の一国にすぎない」と論じた。

 だがそれ以来、中国では英国の評価が高まり、その重要性も度合いを強めていった――欧州の政治・経済リーダーとしての英国の地位はその魅力の重要な一面となった。中国の投資家は英国の比較的単純な税制、金融の専門性、資本力、英語圏という、事業展開する上で容易なビジネス環境にひかれてきた。中にはさらに大きな欧州進出の野心を抱いている投資家もいる。

 だが今、中国人の目に映る英国は小さくなった。

 24日付の環球時報は欧州連合(EU)離脱が決まった英国の国民投票の結果を踏まえ、社説の中で再びこう論じた。「大英帝国は300年にわたる侵略を経て、世界中に植民地を持ち、太陽が沈まない国と言われた。今日、(英国は)再び出発点に戻った。そしておそらく最後に残るのは小さなかけら、すなわちイングランドだ」

 英国民がEUからの離脱を決めたことは、中国の指導部を失望させているだろう――たとえ中国の公式な反応は慎重なものであったにしてもだ。中国外務省の報道官は、「英国民による選択を尊重する」と述べた。

 習近平国家主席は昨年、英国を公式訪問し、エリザベス女王と一緒に馬車に乗った。習氏は英国で自身の希望を明確に表明した。外務省によると、習氏は「中国は欧州と、統一されたEUの繁栄を期待する。中国とEUの関係を深化させるために、EUの重要な加盟国である英国が前向きかつ建設的な役割を果たせることを期待する」と述べた。

 英国の旧植民地である香港を巡る対立で長い間、問題を抱えていた英中関係は最近、順調に発展していた。

 そのカギを握るのがロンドンの金融街シティーだ。この数カ月間、人民元の海外取引の拠点としてシティーはシンガポールを凌ぐようになっていた。中国最大の民間銀行である中国民生銀行は欧州の拠点としてシティーを選んだ。

 中国の国有企業や政府系ファンドは欧州の中で英国を最大の投資先としている。ロンドンの高級不動産のほか、ヒースロー空港やマンチェスター空港、英国最大の水道事業会社テムズ・ウォーターといったインフラに多額の資金を投じてきた。

 キャメロン首相も英国を中国指導部に売り込んだ。売り文句のひとつは、英政権には門戸を開く能力がある、そこには欧州も含まれるというものだった。キャメロン首相はロンドンで習氏に、英国は「欧米の中で最高のパートナー」になると述べた。

 欧州各国へ続くレッドカーペットを中国に提供したいという意思表示のため、英国は昨年、米国の反対を押し切ってアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立メンバーに加わった。米政府はAIIBを、米国が支配する世界の金融システムに対する中国の挑戦だと考えている。英国の動きを受けて、ドイツ、フランス、イタリアをはじめとする欧州各国も急いで後に続いた。

 だが、英国のEU離脱決定は英中関係の将来に不透明感をもたらしている。欧州への入り口としての英国の立場は明らかに危うくなっている。たとえ、主要7カ国(G7)の影響力あるメンバーであり、国連安全保障理事会では中国と並んで拒否権を保有する常任理事国のひとつであり続けたとしてもだ。

 さらに言えば、英国のEU離脱は膨れあがる債務や失業率にすでに苦しめられている欧州大陸の経済を弱めることになる。

 欧州は中国にとって最大の貿易パートナーだ。それに、中国の壮大な野心である「一帯一路」構想の最終目的地でもある。これは東アジアを起点として港や物流の拠点、パイプラインを欧州まで連結させ、そのルートに沿った貿易と経済の振興を狙うものだ。

 米シンクタンク、ブルッキングス研究所のフィリップ・ル・コー客員研究員はEUから離脱した英国が中国の投資家にとって、欧州での主要目的地のままであり続けられるか疑問視している。ル・コー氏は米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の香港事務所でシニアアドバイザーを務めるアレイン・セパルカー氏と共著で「China’s Offensive in Europe(欧州で攻勢に出る中国)」を執筆している。

 ル・コー氏は書面によるインタビューで、「欠点はあっても、EUは中国にとって重要な問題の明確な対話者を備えた強力な貿易ブロックだ」と述べている。 

 ただ、ル・コー氏は犠牲が出る分野をひとつ予測している。英国北部の経済振興を狙った、いわゆる「ノーザーン・パワーハウス」プロジェクトだ。マンチェスターやリーズ、リバプールといった主要都市間の高速鉄道敷設や、港湾施設をはじめとするインフラ整備に中国からの投資を呼び込みたいと英国は期待していた。キャメロン首相はこのプロジェクトが「一帯一路」構想に完璧に合致すると喧伝(けんでん)していた。

 皮肉にも、英HSBCの取締役会は最近、本社を香港に移転するのではなく、ロンドンに残留させることを決断した。当時は中国による締め付けが香港の将来を曇らせていたため、それに比べて安定していた英国が信任された格好だった。

 24日の香港株式市場では激震が走る英経済の先行き不透明感が嫌気され、HSBCの株価が急落したが、この日中国に伝わったメッセージはこれ以上明白なものはなかった。つまり、欧州でのパートナーシップは瓦解しつつある。その連携構築の熱心な提唱者だったキャメロン首相もまもなく歴史になる、というメッセージだ。 

(筆者のアンドリュー・ブラウンはWSJ中国担当コラムニスト)


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