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南シナ海、中国の主権認めず 国際司法が初判断 。中国「受け入れない」。米国は戦争の大義名分を得た。

予想通り、中国の敗北である。しかし、問題はこの後である。中国がどう出るか?
今まで通り、中国が海洋進出を続ければ、米国は中国の国際法違反で、戦争を仕掛けることが出来る。戦争まで発展しなくても、国連決議に持ち込み経済制裁をすることができる。


日本経済新聞より転載
 【ブリュッセル=森本学】南シナ海での中国の海洋進出を巡ってフィリピンが提訴した裁判で、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、中国が海域のほぼ全体での主権を主張する「九段線」には国際法上の根拠がないと認定した。この海域で人工島造成や軍事化を進める中国の主張に対する国際的な司法判断が出るのは初めて。中国は判決を受け入れないとしており、国際社会との緊張が高まるのは必至だ。


 判決文は九段線の海域内で中国が主張する主権や管轄権、歴史的権利に関して根拠がないと指摘。そのうえで国連海洋法条約を超えて主権などを主張することはできないとした。中国は1996年に同条約を批准している。

 さらに、中国が造成する人工島も「島」と認めなかった。フィリピンが訴えた「中国が人工島を造成したミスチーフ礁などは満潮時に水没する『低潮高地』(暗礁)であり、領海を設定できない」との指摘を認めた。

 スカボロー礁やジョンソン礁などは「岩」であると認定し、排他的経済水域(EEZ)は設けられないと判断した。スカボロー礁周辺の海域は中国、フィリピン、ベトナムの伝統的な漁場であり、フィリピン漁船が中国からたびたび妨害を受けていたことについても国際法違反だとした。

 今回の仲裁裁判は国連海洋法条約に基づく手続きの1つ。相手国の同意がなくても一方の国の意思だけで始められる。中国の海洋進出を脅威に感じたフィリピンはこの制度を利用して2013年1月に裁判の開始を申し立てた。中国は拒否したが、同条約の規定に従い裁判官に当たる5人の仲裁人が審理した。


 中国外務省は12日、「判決は無効で拘束力を持たない。中国は受け入れないし、認めない」との声明を出した。フィリピンが申し立てた仲裁行為は国際法違反だとして「中国が南シナ海での領土、主権、海洋権益はいかなる状況でも仲裁判決の影響を受けない。判決に基づくいかなる主張と行動にも反対し、受け入れない」と主張した。

 一方で「当事国との話し合いによる解決を堅持する」と強硬手段には出ない考えを強調した。中国は外務省声明より格上の「政府声明」も発表し「中国は南シナ海の島々に主権を持つ」などの従来の主張を展開。「中国は国際法に基づき各国が享受する航行の自由を尊重し支持する」とした。

 中国は1950年前後に九段線を示し、海域のほぼ全域での主権と管轄権を主張してきたが、国際法上の根拠については明確に説明してこなかった。今回、国際的な仲裁裁判所が「国際法違反」と結論づけたことで、主張が根底から覆された。中国とフィリピンは判決に従う義務を負う。しかし、罰則や強制する仕組みはない。

 南シナ海は国際航路の大動脈である上、天然ガスや漁業などの資源が豊富。中国とフィリピンのほか、台湾、ベトナム、マレーシアなどが領有権を争っている。中国はここ数年で南沙(英語名スプラトリー)諸島で埋め立てを進めて人工島を造成したほか、西沙(英語名パラセル)諸島にミサイルを配備し、国際的な懸念が強まっていた。

 主要7カ国(G7)は5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で、「法に基づく主張」「力や威力を用いない」「平和的な紛争解決」の三原則を確認した。
(以上)


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